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白けた部分

 その程度のものならば、夫婦関係を良好に保つ為にもっと重要な他のファクターが存在するのではないか、と思う。となれば相手を好ましく思うのはどんな根拠によるのだろうか? 元々は男女が最初に出会って相手を好きになるのは、その段階でまだセックスの実行には至ってないのだから、順序から考えても、セックスが第一番ではないと分る。考えて見れば、夫婦の関係は不思議な気がしなくもない。


 となればーーー、セックス以外に夫婦を繋ぐ為に何か強力な絆やファクターが存在する訳ではなさそうで、状況次第で夫婦は簡単に「壊れやすい関係」と言えるのかも知れない。引き合う力は磁石のN・S極ほど強力ではない:セックステク・容姿・経済状況・会話の良し悪し・子供の有無・世間への体面・ちょっとした浮気・義理・道徳観・意見の対立などが引き金で、簡単に壊れてしまう「程度のもの」か。


 そうと分かれば離婚の多発は案外と頷けるもので、離婚を防ぐのはとても難しく、簡単な解決策は無いような気がする。冒頭のみいみさんの言う通り、(潜在率も含めて)87%の離婚率は当たり前の帰結で、むしろ「進化した文化」とも言えて、避けられない現象かもしれない。今更強制的に男女不平等にはなれないし、みな権利を主張するから、昔の時代には戻れないと思うからだ。


 簡単に壊れるものならば、愛とは何かという事となり、そう言うと白けてしまうが、化学的なホルモンと遺伝子DNAの作用かなと思ってしまう。実を言うと、白けた部分が一番の真実に違いないと密かに私は考えているのだがーーー。


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