人より賢い
そんな他愛のない人生相談もいいが、経営に関係する記事(日本経済新聞)もある:医学誌にも掲載されたという最近のワシントン大学の研究者らの「今世紀末の世界人口の予測」というのがあった。80年後だ。これによると、現在70億人の世界人口は、2064年に97億人とピークに達し、その後減少し世紀末には88億人まで減るらしい。この時我が国の人口は5000万人へと減少するらしいから、現在の半分以下である。
世の中には「とうとうとした大きな流れ」がある。これに気づかずにいると経営を誤るから、企業は流れに乗って行かないといけない(オリックス社宮内義彦:日経記事から)、と言う。人口減少の中で日本が滅亡しない為には、IT(情報技術)やロボットやAI(人工知能)を使った生産性の向上が最優先課題だと記事が訴えている。その通りと思う。
「とうとうとする流れ」にあらがうより、人口減少を規定の事実と見て(=むしろ歓迎する位にして)会社は経営政策を立案すべきだろう。
人口半減をウチの場合に当てはめると:現在100%が国内販売であるが、このままでは「いけない」のを教えてくれている。少なくとも売り上げの半分以上、今後の流れとして恐らく70%位は海外に販路を求めないと活路はない。
となればーーー、現在の扱い商品(=殆ど90%が輸入品)に拠っていてはダメと分る。最近自社開発した数種類の特許品を何が何でも海外向けに売らなければならないし、ウチに出来る事は(今の処)ソレしか手がない。何も無いよりは手があって良かった。それらが将来屋台骨を支えるに違いないなら、語学も英語だけでなく中国語も視野に入れて社員教育など準備をしなければなるまいーーー。孫の代まで会社を続けようと思えば。
とまあ、そこまで眺めて初めて「新聞を読んだ」事になるのだろうか。私の場合、新聞を読むとはそういう事になる。
読売新聞と日本経済新聞(日経)の二紙を読んでいる。 以前はこれに加えて日刊工業新聞も定期購読していたが、数年前からこれは(読む時間が無いので)止めた。雑誌の「日経ビジネス」(日本経済新聞社)も、経営者の心得かと思って年間契約で購読してはいるが、時間的になかなか読めない。
読めない部分を配偶者が時々代わりに読んでくれて、簡略にまとめて話してくれる。 この女は親切で気に入った記事を発見すると、自分の意見も都合良く混ぜ合わせて、私の為に判り易く噛み砕いてくれる。 噛み砕いて唾だらけになったのを私に語り聞かせながら、つまりは、飲み込ませるのである。多少不潔感があるが、こんな風にして何時も調教されているから、私が人より賢い所以である。




