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余談のつづき

(余談の続き)

 先のネジロック接着剤と高級潤滑油を混ぜたら、どうなるかーーー。双方にとっては敢えて不純物を混ぜる訳だから、それぞれの効能が100%発揮出来ないのは容易に分かる。


 「混ぜる実験」を行うとしても、出来るだけの事前調査はします。手始めにそれぞれの取説を「熟読する」のは常識。これは使い方に習熟するためではなく、もっと重要で、そのメーカーの社員たちが「何を考えているか」を探るためにこそ、熟読します。


 取説内にもし「言葉の使い方」に微妙に一歩引いた処を発見すれば、大概そこが大きなポイントになります。例えば、その薬剤を使用する前に被塗布物の表面を単に「清浄にして下さい」と述べる代わりに、綺麗に「脱脂して下さい」と書いてあったとすれば、一つの注目すべきポイントになります。


 そんな(たかが表面を清浄にする位いで)ピリピリしているメーカーならば、その社員達には「不純物を薬剤に混ぜる」なんて発想は起きまい、と推断するのです。自分達の製品への冒涜と感じて、そんな暴挙を敢えて「やってみる人」はいない筈だと見当が付きます。


 ならばーーー、私のやろうとする「異物を混ぜる実験」は、そのメーカー内で過去に誰一人発想もしなかったし、やってもいまい。ならば、「その実験」は私がやってみる価値があるーーー。

 実験を始める前に、毎回そんな風に自問自答するのが私の習わしです。なに、無駄をしたくないから。



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