表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
678/1691

絶対的な正解

3.絶対的な正解


 半年前までは余剰資金をいかに有効活用するかが企業経営のテーマだった。今回のコロナ禍が起きる直前までは、儲けた尻から金を新たな投資にどんどん使うのが「資金効率の良い優れた会社」と見られて来た。(ウチみたいに)ため込むのは時代遅れで愚直な会社と見られがちだった。


 が、そんな前者のような投資に積極的であった会社が現在手元の現金を失い、進化どころか市場からの退場を迫られている。輪を掛けて楽観的だったのが良くなかったのだろうが、企業の死は普通時間が掛かって非常に緩慢なものであるが、コロナ禍に拠る死は余りに急激だから苦しまなくて済む事だろうよ。

  

 日本の自動車会社の流動性比率(=手元に現金が月商の何ケ月分あるか:売上ゼロで何ケ月食べれるかの目安)の平均は2ケ月未満であり、外食産業は1ケ月を切るそうだ。対して、ウチは仮に売上がパーフェクトにゼロであっても(そんな事態は起きないと思うが)、賞与も払いながら社員を全員雇い続け、一年以上モツと信じている。会社の成長よりも「存続」を優先している結果だ。


 だからと言って、自画自賛しているわけではない。会社の経営について、何が正解か誰でも知っているわけではない。慎重すぎれば安全だが積極性を失うし、積極性ばかりでは危機に対して脆弱となる。経営に絶対的な正解というのはないものだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ