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方程式

 先の結果をM16の場合に当てはめて計算すると、床に接触するワシャ裏の凹み径は21mm(=16x1.3倍)以上であればよい。因みに一般市販のM16用のワシャ外径は32mm程度であるから、これだけの凹み径を内側に作るのはそのままの外径サイズで充分可能であるし、安全を観て大きめの凹み径にするとしても極端に大きな外径のワシャである必要はない。


 同じ様に、例えば大型ボルトM36の場合に当てはめると、必要凹み径は47mm(=36x1.3倍)程度で、一般市販の平ワシャ外径は66mm程度であるから充分な余裕があり、同様の事が言える。


 ここまでの説明は、物理定数K値も含めて特許書類内に記載した。理屈をこねたくなかったが、仕方ないーーーこれ以外に説明のしようがなかったからだ。なお念の為に申請前に、先の理論構成は神戸大学のF名誉教授(=ボルト締結理論の第一人者)に、事前に点検をお願いしお墨付きを貰った。これが筆者の信念を強化した。

 それにしても、申請書類に数式を導入して説明した人は少ないと思う。

    

 因みに厳密に言えば、非回転ワシャのA面・B面で発生するトルク(連れ回りする力)の正確な計算は以下の方程式になる。


   (★ここに積分の方程式があります)


 上の式でエックス(x)はボルト中心からのRの変数である。x1は接触面の最小内径でx2は接触面の最大外径である。


考え方としては:A(又はB)の面積を微小なエリアに分けて個々の微小なトルク値を全体へと積分した。A面もB面も同じ計算式を使える。μは摩擦係数・σは単位平均応力。高校の教科書を引っ張り出して再勉強して筆者が導いた計算式だが、恐らく正しいと思う。Excelに落としてワシャを設計する時に凹み径の算出に使っている。が、この部分は特許申請書類からは省いた。


数式はここまで。


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