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マジシャン
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(★ここに図があります)
上図右側をもう一度じっくり見てみる。A面(=ナット接触面)とB面(ワシャの床への接触面)があり、B面の方がA面より面積は「何倍も大きい」。丁度先ほどのペン先と手のひらみたいな大きさの違いがある。
けれどもーーー、上に乗っているナットを回して締め付けると、A面もB面もそれぞれの面の(全体としては)「同じ押し付け力W」を受ける。つまりA面もB面も全体の押し付け力は「変わらない」。ね、不思議だろ、面積が変わっても全体の押し付け力は「同じ」である。
同じ押し付け力なら、先の公式「F=Wxμ」から、A面もB面も(滑らせようとすると)それぞれ(全体として)同じだけの「摩擦力F」を発生する事になる(この際、ワシャの上面と下面で摩擦係数μ(=ツルツル度合い)は同じと仮定している)。
ここまで付いて来れたろうか? 筆者はマジシャンである。




