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10°の身動き

上のストーリーの正しさを確かめる為に早速試作機械を作って、何十回と(M16で)繰り返し実験をした。筆者はしつこい。

 

  (★ここに写真があります)


↑写真左はナット側で締め込む側であり、写真右はその裏側でボルト頭側である。ボルト頭の直下には、市販の様々な種類のワシャが敷かれている。

 ナット側にスプリングを入れている目的は、ナットの締め付け時間を「長~く引き伸ばして」楽しむ為で、実験者には何時も遊び心がある。これでやったら、さあどうなったか?


  (★写真があります)

   

↑写真左はナット側とボルト頭側を同時に見えるように撮ったもの。ボルト頭に赤い付箋を付けているのは動画を撮影する為で、ナット側を動力工具(写真右)で締め付けた時に、ボルト頭が連れ回りする様子を分かりやすく観察するためである。


ここで動画を示せないのが残念だが、試験の結果だけを言うと:


①ボルト頭直下に一般市販のワシャ(或いはワシャ無しの場合も含めて)を敷いた場合::

程度の差があっても、ボルト頭は「全て」クルクルと何回も回転し連れ回りを起した。起こす率は100%に近かった。


②対して「連れ回り防止ワシャ」を敷いた場合:

十数回テストを繰り返したが、ただの一度も連れ回りを起こさなかった。赤い付箋が僅かに(最大で10°程度)身動きしただけだった。


 筆者は上の結果に満足したが、今度は一応念の為に大型ボルトM36用の「連れ回り防止ワシャ」を数個作って、油圧レンチ(=先のナットランナーに比べて、締付け速度が非常にゆっくりだが超強力なトルクでじりじりと締め上げる)で再確認する予定である。理論的には連れ回りを起こさない筈だが、念には念を入れたい。

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