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融通のよい題材

 小六の姉の方は、弟より有閑階級のせいで虫が嫌いである。が、弟に免じて彼女の表情は、カブト虫を見てもそれほど憂鬱そうではない、と私は聞いている。年齢より二つ三つ若く見えるのは背が低いせいと思うが、立っているのに座っているのかと時々疑われた。それでも弟より高いのは、弟がもっとチビだからである。


 背の低さを補う為か小学生にしてはやや古風な趣味があって、源氏物語みたいに彼女はむしむしと作文を作るのが好きである。私の孫だからと、バカにしてはいけない。彼女に匹敵する者がいなくて、あにはからんや、横浜市全小学校が対象で行われた最近の作文コンクールで、最優秀賞に輝いた。ウソかと思ったがウソではなかった。


 電話で「へえ、凄いじゃないか!」と言ってやると、「何よりも、外にすることがなかったからよ」と、大人びた風に応えた。幼稚園の時代から「私とお母さんと、どっちが綺麗?」と人に訊いていた位だから、昔からおませである。


 (作文というより)空想物語で、主人公は知晃( ちあき)というが、小二のちびっこの弟の実名である。弟を題材にとる融通の良さは、如何にも子供らしい。今回それをここで紹介しよう。普段私の奇怪で難解な文章を読まされ続けている読者も、今回だけはホッとする事だろう: 

*物語の題名:「いつかいっしょに」




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