話が変わる
4.話が変わる
私は読書が好きだ。多読ではないが様々な分野を読む。日経新聞を隅々まで読むのも好きだし、歴史物も地球地質時代の本も、150年前のアマゾンの探検史も好きだし、英語の本も(語学を楽しむという感覚で)好きだし、セックス・テクの本なんて読み飽きて一冊が書けるくらい。
「読書好き」一つだけを取り上げると、それ自体何の害も無い。が、私に限って言えば、今回の怪しげなエッセイの中で「本・大好き!」と敢えて言うなら、これは問題なのかも知れない。未知を知りたい事への「異常な渇望・ハンキチ」という事になりそうだから、「刺激を求める」クセを一層補強する追加証拠となるーーー、のではないか?
「暴力の解剖学(副題:神経犯罪学への招待)」635ページ(A・レイン著=ペンシルバニア大学の精神医学者で、犯罪学の研究者)の分厚い本を、最近読んだ。ブックカバーには「一体何が、彼らを連続殺人に駆り立てたのか?」・「真実は時に私たちをうろたえさせる」となっている。題名からして怪しげだ。
急いで読んだ理由は、ピンと来たからだ:「一体何が、彼らを連続殺人に駆り立てたのか?」→「一体何が、私を「異常なまでに積極的な行動」に駆り立てるのか?」と、そのまま書き直せると思ったからだ。
開いてみると内容には他の研究者の論文の引用部分も沢山あって、何がどうやらこうやら、あれが不充分これもデータ不足で、それが為に大変分かりずらい。到底名文とは言えないから、この学者は私以上に文学者でないのは確かだ。が、推測と勘で補って、私には内容が「全部理解出来た」のであるーーー、これこそまか不思議で、そんな本である。




