キョロキョロ
3.ケース②
人と私が違うと思われる二例目である。
小学校時代の通信簿に、女先生にこう悪口を書かれた:「この子は授業中にキョロキョロして・よそ見が多く・注意散漫で・落ち着きが足りません」
学業成績も併せて悪いから先生は書きたい放題で、通信簿のせいで、「キョロキョロしてはいけない」と母親に叱られた。私の弟や妹はそんな叱られ方をしなかったのにーーー。
実はこの本質は成長して高校生になってもあまり変わらず、目立つからキョロキョロはやらなかったが、授業を良く聴いてはいなかった。黒板を眺めながら、70%は外の事を考えていた。授業後に級友にソレを指摘されて、赤面することが何度かあった。注意散漫なのだ。
日本経済新聞の「私の履歴書」では、(恥になるからだろうが)こんな話を省略している。「人を知る」為に、そういう部分こそ私は知りたいのだが。
もし今の私に通信簿があるとすれば、こう書かれるかも知れない:
「隙あらば女にちょっかいを出したり、言葉巧みに騙したり、誘惑したりする要注意人物です。周りの人、特に女性は油断をしてはなりません」と。
いい歳をしながら、今でも「落ち着きが無く・キョロキョロしている」のである。配偶者にも時々指摘される:「いま私が言った事を、ちゃんと聴いていたかどうか、繰り返して頂戴!」
私は繰り返せない時が多い。




