ウンと言う
++++他人へストレスを与えるのが嫌いな性格だっただけかもしれない。もっともらしい理念は「後付け」だろう。私は(自分がそうだから)そう思うのだが、人の基本はそう違わないものだ。
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訊かれた時真面目腐って応えるのが嫌い。だから何時も5%程度の冗談混じりに説明するせいか、「ウチの会社はーーー」なんて話すと、5%を拡大解釈して多くの人が「100%冗談」としか受け取らないのは困ったものだ。
外部から眺めただけでは一向に「分からない」のがウチの会社で、長年付き合っている銀行筋も毎月出入りしている税理士でさえ、(どの辺りが「名」経営者なのかいなと)首をかしげて1%も分からないから、呑気だ。もっとも、己自身を知るのは最も難しい事の一つ。分かっていなかったのは実は私もそうで、「文化の重要性」に気付いたのは、ごく最近の事なのである。
述べた通り「名」に相応しいほどには何もやっていない。実情を一番よく知るのは配偶者。私を眺めて、「アンタは、毎日(独り実験ばかりやって)気楽で良いわねーーー」と言うから、そうに違いないと感じて「ウン」と言う以外にない。
同時に、冒頭の「バツイチ子持ち昆布」の疑問に対して、ちゃんと答えになっただろうかーーー:
「(手伝う部下が一人も居ないようだけど)アンタ、本当に社長なの?」
「ウン」
完
2019.3.14
次の話へ続きます:準備中




