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一種の本能
7. 一種の本能
先に書いたように幸せ(=幸福感)とは、目で見えず人の心の中にあるもの。だから、如何にも人間の高邁な精神と修養と頭脳が作りだした(人間だからこその)特殊な作品と人は思い勝ち。
けれども、一歩立ち止まって考えて見ると: 果たしてそれは教育や学問や修養を通じて人が到達したり、こしらえ上げた心の境地だろうか、である。これは疑問だ。
人は、つい神の存在を考え自分の気持ちを込めたくなるが、宇宙の仕組みにも生物の進化にも人の精神が介在する余地は1%もない。現実に肉を食べて感じる美味さや心地良さ・恋やセックスの楽しさや心地良さの通り、人が幸福感を持ったり感じるのは、生き残る戦略として遺伝子DNAに刻み込まれた一種の本能だとしか思えない。
学問や修養の結果ではあるまい。




