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カンガルー

2.カンガルー

 それはさておき、もう一つのお稽古事として、仕事の傍ら私は人へ英語を教えている。


 毎週土曜日、9:30~16:00まで昼休みも三十分間程度しか休まずに、生徒達をみっちりしごく。週一回とは言え、丸一日やるから先生もなかなか草臥れる。ボランテイア精神で授業料はダタにしている。


 先の社長の悪筆に遭遇した時のように、恥を晒すようだが、昨年の秋たまたま我が息子次男の書いた長い英文を見る機会があった。英作文の「下手さ加減」に腰を抜かした:これでは相手にちゃんと意が通じないのではないか、と心配になった。

 私として余計な仕事が増えるが、これが英語塾を始めたそもそもの切っ掛けである。


 そこそこに英語の書ける人は社内に私以外に複数名いる。とは言っても基礎の訓練を受けていないから、大目に見ているが精々60点程度。そんな便利にして不便な社員がいるとしても、ウチみたいな小さな会社では経営者自らが彼ら以下であって良い筈はない。


 時々彼の書くそこそこ「立派に見える」短文の英文を日頃見慣れていたし、自主的に語学学校へも通ってもいたから、上達しているものとこっちは信じ込んでいた。けれども長文になると、どこでけつまずくのか、さっぱりだ。


 こっちは老後をムシムシ開発の仕事に専念しようと思っていたのに、あにはからんやである。たらふく給料をやっていたら、ボンクラが出来ていた訳で、外資系会社であるウチの後継者の一人として心もとない。


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