面白い話
C.面白い話
毎週土曜日、朝九時半から十六時まで、丸一日私は数人の人へ英語を教えている。老骨に鞭打って歳の割に気張っているのだ。いえ、流行りのオシャベリではなくて、教えるのは「英作文の書き方」の教室。
もう半年以上になる。英会話学校では決して教えて呉れない純粋なビジネス英語で、国際ビジネスに通用する即戦力の養成が目的。私の給料から言えば月謝30万円ーーーと言いたい処だが、何故かタダ。以下は、その教室で教本として使っている中からの抜粋(原文は英語):
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ある日、一人の男が病院を訪れました。
門内に大変年とった紳士がいて、「院内を案内しましょう」と申し出た。
しばらく一緒に歩いていて、年とった紳士が指差した。
「ほら、御覧なさい。あそこの芝生に、背の高い若い男が座ってます」
「ええーーー居ますね」
「私は彼を誰だか知りません。ですが、彼は自分がナポレオンだと信じているのです」
「へえ? そうなんですか?」
「ええ、そうなんですよ」
「ーーーー??」
「でも、彼がナポレオンである筈はありません、絶対に!」
「ええーーー、そりゃ、そうですわなーーー?」
「私が、ナポレオンだからです」
☆「ナポレオン → 德川家康」に言い換えて御覧なさい。アハハ。




