おネジ
因みに、フランス語やドイツ語は名詞に男性名詞・女性名詞の区別があって、それによって冠詞も変化する。だから大変だ。船みたいに「入れ物・容器」は、女性名詞である。しかし、「入れ物」なんて少しいかがわしくない? 私が商売としているボルトも、日本語で「おネジ・めネジ・挿入・締付け・抜けない」なんて、実にいかがわしい。子供に訊かれたら一体どう教えよう? 「突っ込む」方が「おネジだ」と教えるかや。
我が国には元々ネジが存在せず西洋の発明品。だから、ネジの概念は西洋の言葉から翻訳されたものだろうから、Male-thread (=男のねじ)・Female-thread (=女のねじ)から直訳したものと思う。やっぱり、西洋人は余程セックスが好きらしい。
それにしても、バカ正直に「そう直訳」する日本人も、生真面目過ぎなかったか? (明治時代の真面目で謹厳な)翻訳者が「どんな顔を作りながら」翻訳したかと想像すると、可笑しい。「俺のせいじゃない、原著のせいだ」と言い訳するかも知れない。
日本語には、「刀・鞘」という優雅な表現があるから、「刀ねじ・鞘ねじ」となるべきだったのかーーー?