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進化していない

9.進化していない

 さて話が変わって、「本は一体何の為に読むのか? その必要性が理解できない」という若い人が居るらしい。ネットの普及の影響もあってか、読書をしない人も多いようだ。新聞も読まない。同じニュースをネットで見られるからだ。

 そんな疑義に対して私は本気に考えた事は無いが、中には「真正面から向き合って」諭す年配者もいる:「読書は大切だ・教養の源泉で・思索の力を深める・先人の知恵を得る事の大切さ・人間性を高める」、と説く。


 そう言われると、そんな気がしないでもないから、確かに読書には(結果として)そんな「効用」があるかもしれない。


 けれども読書が好きな私がこの歳になって、だからといって今やついに「(読書のお陰で)人間が立派に完成しました!」とは思えないし、片端から(漱石を読んだから)人より「偉い!」とも思ってはいない。それどころか何時もくよくよしているし、時に楽観的にもなったり、女の子に持てたいという品の無さは大学時代から少しも進化していない。


 それにこっちは天邪鬼だから、先の読書の効用論を聞くと「じゃ、そんな効用を使う機会はもうないから、老人に読書は不要という事になるじゃないか!」と、気色ばんでしまう。これで、効用論の間違いが立証された。

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