表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
352/1692

品の無い原理

5.品の無い原理


 この1~3月に掛けて実験を繰り返しノウハウを蓄積して、国内・外で特許を申請した。名前も考えた:(緩まない)テンションナット


こんなキャッチフレーズはどうだろう:

テコを使っても、バカに緩まないナット。

でも緩めたければ簡単。高額な油圧レンチ(=大きなボルトを緩める工具:実はウチの製品の事)よ、さようなら。それを使うのはバカだ。

今までのように、もう(バカ)力で「不必要に強く」締め過ぎる必要はありません。

振動する機械へ使うとバカに便利です:風車の建設・吊り橋の建設・杭打ち機械・特に振動の激しいラブホの丸ベッドへの応用も可能。


 社内に発表したら、「オス・メスの原理」と「ラブホへの応用」は品が無いと諭されて、ネーミングは「アンチルース(=Anti-Loose:緩まない)の原理」にせよとの声が、議会で多数を占めた。


 こんな製品の開発が出来たのも、測定器(=軸力計(締付力を図る機器)・トルク計・ボルト締付機(=油圧レンチ))が、社内に常備されていたから。何かを思いついたとしても、それが「上手くゆくかどうか」は、「科学実験、やって見なくちゃ分からない!」。その為には測定機器が無ければならない。それが無ければ、アイデアは単なる思いつきだけで終わり、空中に「消えてゆく」。過去三ケ月間の自分のやった実験プロセスを振り返って、づくづくそう思う。


 数式を使わず技術論文(?)を出来るだけ「分かり易く」解説、と心掛けた。セールスも好きだが、セールスマンになるより、私はこういう仕事が好きなのかも知れない。バクテリアの研究もやってみたいが、社内に顕微鏡は常備されていないなーーー。自分の精子が元気良く泳ぐ姿に感動してみたいものだ。


 来る五月初めのウチの連休は、九連休。独りで追加実験に明け暮れするから「老人性孤独感」も暫くは薄らぎ、老後の時間潰しとして悪くはないーーーと考えている。


比呂よし

(未だ製品をネットへは掲載をしていません:2017.7.18時点で)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ