◎第三十八話: 科学的な手法 「人生は思うようになるか、ならないか」
◎第三十八話:科学的な手法「人生は思うようになるか、ならないか」
1.初めに
六十七で、私は過去を振り返るのに充分な年齢になった。当然、二十歳の時の自分とは違う筈だ。
人生とは「何だったのか」と考える時、一つの結論を得ている。もし二十の歳に生まれ変われるとしたら、この結論を使って人生を再構築してみたいと思う。
この意味で、以下はこれから人生を始めようという若い人の、参考になるかと思う。私の代わりにやってみて欲しい。きっと有意義な実りがある筈だ。
2.綺麗な女は既に他人の妻
大学在学中に、少々悩みました。今の若い人達も同じでしょうが、悩んだのは「人生をどう生きるか」でした。それは人生哲学的な意味より、もっと現実的なもので、社会に出て「どうやれば金が儲かるか・綺麗な嫁さんを貰うにはどうすれば良いか・どうすれば出世出来るか」でした。実に現実的な人間でしたが、残念ながら学校では解答を教えてくれなかった。
花が咲けば風が吹く・綺麗な女は既に他人の妻・有るのは苦労ばかりで無いのは金ーーーとなると、誰しも人生ままならず運次第と思うかも知れない。けれども、造船工学を学んだエンジニアらしく結論から言えば、六十七までの結果を眺める限り答えは単純明快:
「人生は(私が)思っていた通りに実現した」。正確に言うと「人生の九十パーセントは自分の思う通りに動かせる」。
決して詭弁を弄するのではないし、何かいかがわし気な「信心すれば成功する」みたいな宗教にかぶれている訳でもない。安心して欲しい。
「思った通り」に生きて来た気がするし、人生が考えた通り殆ど狂わずに「実現している」と思う。その結果は良くも悪くもです。つまり良いように思った時には良いように実現したし、悪く思った時には悪く実現し、何も思わなかった時には「何も起こらず」に、人生の歳月が流れた。
嘘だろうと疑う? じゃ、初めにちょっとした証明をしましょう。




