松下幸之助より謙虚
++++潰れる販社は多い。私が長生きしているからこそ分るが、20~30年のスパンで眺めると、三分の一から半数は消えてしまうようだ。
2.松下幸之助より謙虚
消える原因は:
経営者が歳を食い後継者が居ない・ライバル社に顧客を奪われた・ミスをやって取引先から干された・景気の好い時に土地に投資して結果が裏目に出た・経営自体が古臭い・充分儲けていたのに放漫経営だったからとか様々。
先に並べた理由は、身近に実際に眺めて来た実例である。そういう処へ「卸し」をやった結果、あおりを食って、ウチが(数百万円の)代金未回収で、被害を受けた案件も混じっている。
へえ、数百万円の被害で、よくお前の処が連鎖倒産で潰れなったもんだなと驚くかも知れない。が、なに、未払いの場合には製品の「所有権」がこっちにあるから、案外販社の先の最終ユーザーから製品を返して貰ったり、時間が掛かってもユーザーから直接代金を払って貰える。まあそれが100%保証でなくても、ウチの為に死ぬほど心配してくれなくて構わない。
販社が消える原因は、先の通りどれも単純。経営者が歳を食って後継者無しーーーというのも、その実結局は会社が儲かっていなかったからであって、事業を他者へ転売出来るほど店に「魅力が無かった」為の店仕舞い。
潰れるのがある一方で、同時に並行して、一攫千金を夢見て同程度数が新規に生まれもしているのだろう。読者にもチャンスがある訳になる。
非常識な放漫経営のケースは別にして、消え行く販社には「特徴の無い」会社が多い。そんな中でウチが消えず、今年で三十二周年に届いたのは、特徴=経営者の「個性」、に依存しているからかと考えている。これを「能力」と言わない処が、松下幸之助より謙虚なわけだ。