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マッサージ教室

++++それはゆっくり、そろりとしていた。骨と皮ばかりで割りばしのように細く、しみだらけで茶色に見えた。私は両手で包み、「細くなったねえーーー」と言った。

 

2.マッサージ教室


 先の稿「第二話:どう試してみる?」の話で、町の「マッサージ教室」の話を書いた。そこへ半年通い、私はマッサージの練習と習得をやった。私以外の生徒は、うら若い女達ばかり。「キャハハのハ!」と笑うタイプだ。

 その中へ飛び込んで、多少は好奇な目に晒されながらマッサージの練習するのは、確かに少し勇気が要った。「難しい病で体を痛がる配偶者へ、せめて上手なマッサージでもしてやりたい」が、私の動機であった。


 その話の続きになるが、一緒に練習をしていた彼女達と休憩時間に話をしていて、訊いた事がある:「なぜマッサージなのか?」 

 複数の女が、「人の肌に触るのが好きだからーー」と応えた。これを覚えているのは、こっちの予想と違ったからで違和感を感じたからである。


 私が期待していた応えは、「(マッサージの店を開いたら)金が儲かるから」とか、生きて行く為に「技能を身に付けたいから」だろうと予測していた。どれも経済的な理由である。そんな風に考えるのは、私のクセで儲け第一主義だ。他の理由が有ろうとは思いつきもしなかった。


 倍以上年が開いているのに、「キャハハ族」に物事の初歩を指摘された気がした: 「人は経済で行動している訳ではない」

 無論、理由は一つだけでなくて、「人肌が好き」と「技能を身につけたい・お金を儲けたい」が同居しているとは思うけれどもーーー。




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