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婦唱夫随

++++とはいえ、この質素なメニューの夕食が実際には、長生きと健康には好いようだ。


4.婦唱夫随


 ウチでは(世間に一般的な)夫唱婦随ではなく、何事に拠らず逆の「婦唱夫随・女に従う」を貫いている。もう十年以上になる。道を歩くのも、紙袋か彼女のハンドバッグを抱えて、こっちは数歩うしろ。彼女、優しいんですよ。時々「待って」くれる! 漢字は行人偏と手偏だけの違い。


 「肩が凝った」と聞けば、私は直ぐにマッサージ。料理も(全部ではないが)造り、後片付けは全てこっち。植木屋で買う庭木の花の色や好みの選定も、庭へ植える位置も、メスのカラスのカアの一声で決定。


 私は、自分が点けた電気の消し忘れも自分で消すし、トイレの流し忘れも自分で流す。この調子で行けばもっと歳を取って、行く先々行く自分のオムツの交換も、自分でやる積り。いわゆる「尻に敷かれている」訳だが、「ああ、情けなや」なんて言わないで貰いたい。


 世の中で男女が上手くやるには、「この方法」しか無い。世の多くの愚かな夫どもよ、考えて見給え。どんな組織でも、一つの組織に頭が二つあっては上手く行かない。大抵の男が会社では嫌というほどコレを知っているが、家庭内では忘れるのだーーー。





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