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配偶者も女

++++消滅して現代にまで残存していない筈である。現代まで淘汰されずに残って「赤くなる」のは、やはり「得」な面がある為だろう。私としては早く「得」をしたいものだと思っている。


2.配偶者も女


 分析してみると、私の場合男の前ではそうならない。赤くなるのはどうやら「女の前に限る」と判った。結婚生活が長い時、うっかり者の私は忘れ勝ちだが、自分の配偶者も実は女なんですなーーー。胸の辺りが平板でどうみても女の感じはしないが、「私」は男女を見分けるセンサーみたいなもの。鋭敏に反応して、先に書いた通り「ヒーチャン、得ねえーー!」と言われるから、ちゃんと「赤くなって」相手が女だと判定するのだ。


 赤くなるのは、なぜかと考えてみた。

 女を好きだからか? 「健康な男はみな助兵衛である」という格言に従うなら、理由の一つにはなる。更に自分の心の内面を仔細に眺め回して、不本意ながら自分が女に対してコンプレックスを抱いている、と発見した。「偉いもの」と思い、「尊敬と憧れ」をしているようなのだ。どの女の身にも備わった「お母ちゃん」を思わせる母性も、女に対する「偉さ」の後押しをしている。


 女の体を純粋に美という観点から見れば、決して美しいものではない。お尻は大きくて出っ張り、バストも凸凹が激しく、髪の毛はお化け屋敷みたいに長いし、アソコは黒い「熊の毛皮」で出来ている。もし宇宙人が女の姿を眺めるなら彼らの目には、単純な体格の男よりも余ほど醜怪な生物に見えるに違いない。宇宙人の画家なら決して女を描かない。

 けれども、多くの人類の男の画家が女の裸体を描いている。おっぱいが好きなら、どうしてもっと巨大なおっぱいがある乳牛の絵を描かないのか、不思議である。


これらを考え合わせると、女の体の美は絶対的なものではなく、男が勝手に「そう決めている」偏見だと分かる。偏見の根拠は、女への「尊敬と憧れと卑猥な心」だ。そうでなければ、あんなに女の裸ばかり好んで描くはずが無い。私の赤面所は画家が裸体画を描くのと根は同じなんだろうか?



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