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第五百五十:泰子さんの話(447) ★打ちこわしの話(3)

第五百五十:泰子さんの話(447) ★打ちこわしの話(3)


 自分がやった事のように思えない処もあって、時々は反省してみる事がある: (歳が入ってもっと賢くなった筈の)現在の自分ならば、同じ状況に立ち到って矢張り昔と同じ事を考えて同じ行動を起こすだろうか。


 例えば40過ぎにドイツへ押しかけて提携話を持ち掛ける事など無謀だったか控えるべきだったかと、改めて歴史を問い直してみたのだ: 再考してみて、矢張り今でも当時と同じ行動をとる以外に無いと思う。同じ事を繰り返すに違いない。本質が昔と「少しも変わってない」気がする。三つ子の魂百までと言う通り、歳が入っても人は変わらないのだ。


 これを考えると、自身の歴史は偶然の重なりやラッキーではなく、基本的に必然が次々起きたみたいに思える。もし生まれ直しても、同じような女と結婚し同じような人生を歩む気がする。人生の節目節目で、大概リスクと隣り合わせの決断が多かったが、不思議に恐れなかった。考えてみて、思い切った行動を採るのにためらわないのは、勇気というよりも、一種の現状の「打ちこわし願望」みたいなものだと思う。


 自分はほんの少しだが人と考え方が違うと思う。少なくとも「同じよう」ではなく、リスクに賭けるような処がある。利益を上げ続けているのを眺めると、企業経営ではこれが案外とプラスに働いている気がしている。


 更に、歳を取ってはいるが、今の希望としてはこのまま社内で相談役や会長に祭り上げられるよりは、小さくてよいから、自分の経験を生かして何か目新しい「スタートアップ創業」をしたいと、考えている。日本経済新聞を読みながら、そのたねを目を張り口を張りして、毎日アイデア探しをしている。


お仕舞い

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