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第五百四十六:泰子さんの話(443) ★介護施設と行ったり来たり(6)
第五百四十六:泰子さんの話(443) ★介護施設と行ったり来たり(6)
となると、降り落ちて来る結論は一つしか無い: 配偶者を亡くしたら、時を移さず泰子さんと同じD施設に入所しようと決めている。その時でもまだ仕事をしておれば、また元気であれば、施設を拠点として通勤したり旅をしたりする積りである。そんな時代が刻々と近づいている気がしている。日曜日ごとに今も一緒にお昼の外食をするが、泰子さんの言動を眺めていて、それを参考に自分の行く末をあれこれ考える日々である。
同じ施設Dに入所するとしても、多分泰子さんと同じではないと思う:独りではよう生きないから、一緒に生きる異性のパートナーを持ちたいと考えている。同居するか別居するかはさて置いて、出来れば同年代の人がいい。どうやって見つけたらいいか、それとも人事募集でお金で釣ろうか、と決めかねている。そう思えば思う程、やっぱり先の「配偶者の妹」がベストという気がして来る。
つづく




