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第五百六:泰子さんの話(403) ★本箱の話(3)

第五百六:泰子さんの話(403) ★本箱の話(3)


 本を保管しないようになってから、(以前はそんな事をやってなかったが)印象に残った部分などを読後に「メモする」習慣が身に付いた。手書きは目が眩むほど字が下手だから、パソコン内に書く。メモと称してもほんの数行で、大概は3行以内であるから凝縮した内容になる。捨ててしまって二度とこの本を読む機会は無いと思う気があって凝縮するから、この習慣は本に対して案外良心的である。


 また、新聞でたまたま見かけて印象に残った短歌とか、俳句などもすくいあげてメモに加えるから筆まめだ。なに「感性は磨くもの」と、ココ・シャネルが言っていたから磨きついでに参加している。更にまた世評の割に不当に高く評価されすぎている本は、メモに遺さなないから自動的に淘汰される。

   

 読後の本を捨てる代わりに短いメモを残すように習慣づいて以来、不思議な事に本の内容が以前より「頭によく残る」ようになった。なぜなら、新しいメモを追加して書き加える時に、大抵そのたびに隣接する以前に記述した短いメモを読むともなしに眺める機会が増えたからだ。パソコンのページを下へずらせると直ぐに半年前のメモさえ数秒で見る事ができる。言い換えれば、一旦読んだ本を繰り返し「再読」するようなもので、嫌でも読んだ内容が血肉化すると言える。


つづく

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