表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1474/1674

第四百四十四:泰子さんの話(341)  父の日記

第四百四十四:泰子さんの話(341)  父の日記


 新聞を読んでいて、こんな短歌を見つけた:

 「恐らくはただ一人なる読者として父ののこせし日記読むなり」(吉村一)


 長年同じ家族の一員であったとしても、それぞれの心の内は案外と知らないものだ。先の短歌は遺された日記を覗いて、初めて父親を理解したーーー心情なのだろう。この短歌が目を引いたのは、偶然だが私が同じ事をしていたからだ。


 私の場合探し物で押し入れの奥を探索していて、そこから小さな手帳が固まって5冊転がり出て来た。めくってみて、もう二十五年も前に死んだ父の物と分かった。探し物の手を休めて中味を眺めて気付いたのは、手帳の中に日記も含めて「多くの文章」が発見された事だ。日記はその日その日の出来事を2~3行にメモっているだけだが、継続して書いたのは1~2年間で、暇だったのだろうが本人が65~78の頃だ。


 加えて同じ手帳の余白のページに、若い頃の昔の思い出を綴っていた。数行づつの短い日記よりも、思い出話の方に私は興味を抱いた。小さな手帳に小さな文字で、こっちは老眼でもあり読み難い。会社で拡大コピーを作って改めて読んだ。


明日へつづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ