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第四百十四:泰子さんの話(311)  入所の基準

第四百十四:泰子さんの話(311)  入所の基準


 今の時代、老後を家族や子供に見て貰らおうと考えるのは、もう間違いだと私は思う。仮に家族が親切にそう申し出て呉れたとしてもだ。自分より若い人の人生を自分の介護の為に消費させるのは、老人のエゴではないかとさえ思う。少なくとも私はそう考えている。


 寄り添いたいという家族の情は別にして、会社の経営と同じで、老人の介護は若い人の人生の「生産性」を落とすものと思うからでもある。平たく言えば、介護をしてもお金がもうかる訳ではない。


 老人は何十年と人生を長く生きて来た:言い換えれば、もはや中学生や高校生ではない。経験を積み、人生とは何かを知りつくし、自分の生涯でもっとも賢明な存在な筈だ。もっとも賢明な人なら、自分の死を前にして自分がどうなすべきか、人からどうなされるべきかを既に「知っている」筈ではないか。と私はそう思う。ならば、どうすべきか人に訊くな。


 となると、年寄りは自分の始末は自分でつけなけれならない。といっても今は昔ではないから、腹を切る訳には行かないさ。


つづく

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