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第四百七:泰子さんの話(304) 健康診断
第四百七:泰子さんの話(304) 健康診断
健康診断を受けた。と言っても、私の歳になると会社での(法定上の)定期健診は受診の資格が無くなる。よって、自腹で人間ドックで受けた。会員である商工会議所から若干の補助が出るけれども、数万円は払わないといけない。その代わり、検査の内訳は贅沢で:
血圧・身長と体重・血液検査・心電図・肺活量・レントゲン・超音波エコー・胃カメラ(=鼻から侵入)・尿検査・眼底検査・視力と聴力・便の検査をやった。先に結果を披露すると、(便の検査結果は後日になるが)何処にも異常がなかったので、やれやれひと安心だった。
本人は安心と思っているのに、検査を管理していた70過ぎと見える内科医が結果を眺めて、難癖をつけた。常套手段らしく取り敢えず初めは褒めた:「83とは思えませんーーー、元気そうですな」。続いて、「でも、痩せてますなーーー」と訊くともなくつぶやいた。
「ええ、何せ一日に一食しか食べませんから。朝食だけです。」
「ーーー」と、医者は少しびっくり。
つづく




