第四百二:泰子さんの話(299) ひたむきに生きる人(4)
第四百二:泰子さんの話(299) ひたむきに生きる人(4)
泰子さんを好きだと言うと、私も同じ仲間かーーーと取られて人から警戒される時がある。が、私は泰子さんみたいに何かへ執着したり強く拘ったり生真面目過ぎたりはしない。むしろ正反対に不真面目タイプ人間だ。発想が豊かで柔軟性があると言って呉れたら嬉しいが。
拘りが無さ過ぎる位で、無論粉ものも食べるし桃やミカンの皮も食べる。食べる前に水で洗わない時さえある。ゴキブリの糞はどんな味がするものかと思って、興味を持って一度試しになめてみたこともある位だ: 舌先がピリピリしたから、これは主食にはしたくないと思った。ある程度やってみないと、もっとやってみたいと思うかどうか自分でも判らないものだ。
物を発明したりアイデアを思いついて会社を経営したりするのも、そんな「拘りの無い」性癖の延長だろうと考えている。
とは言え、私も人から「少し変わっている」と、時々言われる。何かに強い「拘り」を持つからではなく、発想が自由過ぎる(時に突飛に見える)せいかと思う。そう思われても人に迷惑を掛ける事はないし、むしろ稀には魅力的と思われる事さえあるから不思議だ。ただ、私へ好意を寄せる人も実は少し変わっている人間なのかも知れない。となれば、私も発達障害の一つで別種なのだろう。
お仕舞い




