◎第百一話:「若く見える」の話
◎第百一話:「若く見える」の話
82だから、かなりの年寄りである。決して「生まれたて」である筈はないのに、人から「若く見える」とよく言われる。同窓会でも、子犬じゃあるまいし「元気そうだ」と言われた。無論、90%お世辞だから、有頂天になって喜びはしない。生理学的に考えて、筆者が同窓生より若い訳はないから、つまりは「(そう)見える」だけだ。
お世辞90%以外の残りの10%は現代科学の未知の分野だ。だから、ひょっとしたら本当に(細胞まで)「若い」のかも知れないと時々疑う事もある。そうだとしたら「エライコッチャ!」、第二の彼女を急いで探して子作りを始めなくちゃならない。
自分が10%側に属するか90%側に属するのか証明するものは無いが、謙虚側に考えて「(そう)見える」のは何故かと考えてみた。これが今回のテーマ。
格別な健康法やしわ取りや忍術を使っている訳ではない。同年代の人達(特に男)も観察していて、自分との違いを分析的に考える時はある。例えば、会社の近所の開業医(男)も、筆者と同い年だから比べたりする。体格はいいが言葉の運びといい、筆者よりも風化して見える。この医者、定期的にバイアグラをどっさりくれるが、使い道に困る。医者も商売だし、こっちが若く「見える」せいだと思う事にしている。




