小さな変化
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①毎回の食事において「満腹」はいけない。精々8割に抑える事。
②一日に、(一万歩ではなくて)最低5千歩を歩けばまず大丈夫。
③朝食は(極端な糖質制限をしなくても)幾ら食べても飲んでも(=私はミルクと砂糖を沢山入れたコーヒーが好き)良さそうだ。
④これが一番大事な要点だが、夕食は大いに「糖質」を制限して、また全体量も七割程度に抑える事。食後のメロンや甘い蜜柑は絶対やめて置いたほうがよい。
御覧いただく通り上の食事の仕方は、まあまあ常識の範囲内で実践するのにストレスが無い。例えば夕食時に満腹の手前で「不充分な量の食事」だと感じたとしても、食べ残しておいて翌朝(=幾ら食べてもよいタイミング)に平らげればよいのだから、気分として差し引きとんとんとなる。
これを最近継続して実行し、毎朝基準の範囲内の100~110を維持している。体重管理はしていないのだが、日々の体重は数百グラムの範囲内で上下し、自動調律される為か一定となっている。上の食事の仕方が体重安定に寄与しているのだろうか。これを実行しながら以前より体調が良いと感じている。
こんな体験を通じて随分と考えさせられた:まず朝食は充分に食べたとしても、昼間は自然になにがしかの活動をするから自動的に、つまり大した努力無しに「エネルギーを消耗」出来る訳になる。だから朝食が少々過多になったとしても大した問題にはならない訳のようだ。が、逆に夜は休息の時間だから夕食時に「エネルギーを過多に摂取する」のは、文字通り過剰になるのだから体に良い筈はない訳になる。
歳が行けば基礎代謝(=何もしなくても消費するカロリー)が落ちるのは当たり前。若い時分には昼食に、ご飯のおかずとしてラーメンを食べても平気で、反って調子がよく、腹が減っては「戦が出来ぬ」ようなものだった。けれども歳が行けば、そんな若い時に苦労して得た知識でも平気で忘れる事が出来るようでなければいけない。
還暦を過ぎれば、「考えて食べる」習慣が必要だ。敵は既に全部やっつけていて「戦はもうない」のだから、180度頭を切り替えるべきだ。入ってくるエネルギー量(=糖質)と出て行くエネルギーのバランスを取る事が大事だと、先の人体実験のデータは教えてくれた。
しかし、これらが新たな生活習慣の発見というよりも、人間の体で収支のバランスは元々当たり前のことなのだと再認識した。当たり前な事に案外人は気付かない。最後に一つ付け加える事がある:従来より毎回の食事が一層おいしく感じられるようになった事である。多分「飢えている」からに違いない。そんな小さな変化に私は幸せを感じている。
完




