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◎第九十六話:「全ての結果に理由がある」話 

◎第九十六話:「全ての結果に理由がある」話 


 先般人間ドックを受けて、血糖値が上限を超えていると指摘された。と言っても標準基準値70~110の処を120の程度ではあったが。現状維持は最大の経営リスク・行動しない事が最大の失敗という言葉を終生胸に刻んであるので、経営者として早速対策を取る事にした。

 血糖値測定器を購入したのである。野心的な研究に資金を投じたとは言え、テルモ製で数千円だったから、すさまじい費用ではない。活用して朝食前に測ることにした。


 頻繁な習慣ではなかったが、たまたま前日が日曜日だったので、昼食にスパゲテイのコース料理を家族で食べた。近所にあるが、K&Pastaという美味しい店なのだ。スパゲテイ2皿とピザで、合計所謂「粉ものだらけ」の食事となった。翌朝初めての測定で、血糖値146と示された時には流石に仰天した:オレは毒を食ったに違いないー――。


 実感したのは、人間の体というのは実に正直なもんだということ。測定後のその日は普通の食事だったが、その翌日測定したら今度は126。なるほどと思ったが、実に敏感だ。けれども標準値よりかなり高い。試しに、その日は特に厳しく節制して体がふらつく位に糖質デンプンを制限して暮らした。結果、翌朝は96。大成功には違いないが、毎日ふらつきながらの生活は辛い。

    

 それ以後一ケ月間毎朝測って克明に記録した。時には努力が報われず、測定値が唖然とするほどの推移を辿る事もあったが(=カレーの具であるジャガイモを食べ過ぎてこの上なく致命的な目に遭ったり、すき焼きの残りの甘辛く煮詰まったのを食べ過ぎて身震いするほどの血糖値を示されて危機感を強めたりした)、運動(=ウオーキングの歩数も含めて)・食事量・糖質の割合などをデータ化して比較した。


 分かった事は、原因に謎はなく「全ての結果に理由がある」事だった。まとめると:




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