1/5
日常
『ねえ、祀。暇じゃない?』
なんの変哲もない日常。そんな平和な世界憧れる。
『暇だったらいいのにね。』
私は今日もその言葉を投げ掛ける。
『いつもそればっかりー。もー、祀はホント不思議ちゃんだよね』
正解がわからない言葉を投げ掛けてるせいで、ついたあだ名は''不思議ちゃん''。まあ、自分でも自分のことは分からない。そんなことは仕方ないのだ。だって私には存在しないものが見えるから。今日もその存在しないものがうようよいる。
『あっ…』
私は席を勢いよく立って、学校を出た。