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関根教授の事件簿  作者: 黄印一郎
猫を被る
17/25

こういうのは作ったことないんですが・・・

関根昭敏(52)

狛※大学教授


岩手県の平凡な家庭の三男として生まれる。ごく普通に進学し、サークルや部活動に熱意を傾けることも、あるいはニュー・ウェーブ思想に身を任せたりすることも無く、というよりもそんな物が存在することも知らず、ひたすらに研究に没頭する学生生活を送る。目鼻立ちはそれなり以上に整っていたので、色々とコナをかけられていたりもしたのだが、本人は研究に没頭しすぎてそんな事には気が付かない。


助手として一応給料をもらうようになり、社会人の仲間入りをしても、やっぱり社会人としてはどうにもならない駄目っぷり。彼が生活と呼ぶものは生命活動の略なのではないか、等と言われる程で、何とか生きてた。

奥さんに見初められたのはこの頃。


その後も少々血色が良くなった程度で、バブル真っ直中のご時世、華やかならざりし生活態度は、研究者仲間から見ても異端だった。


それから結婚したりなんだかんだあったわけだが、テンプレートな文学(美)青年だった彼も今となってはすっかりナイスミドル。


教授会ではほとんど発言しないが、妙に迫力があるので周りも気が気でない、とは言え本人はやっぱり研究意外には興味がないのでほとんど聞き流している。


本人は気が付いていないが、天然。(気が付いていたら天然じゃない。それは養殖だ。)


本人の知らないところで、「関根先生友の会」なる非公認ファンクラブが存在するが、会長は奥さん。密かに彼の恩師も入会していたりするけれど、その辺は柳田国男→折口信夫の流れをくんだと言うことでここは一つ。




関根洋子(48)

関根昭敏の妻、「関根先生友の会」会長


山梨県の農家の娘として生を受ける。小学校の頃、両親は新たに林檎栽培に手を出して暇がなく、歳の離れた弟妹の面倒を彼女が見ることになり、世話焼き体質に育つ。


中高と女子校に進学。本人は赤い夕日が校舎を染め上げたり、楡の木陰に声が弾んだりするような事はないと思っていたが、世話焼き体質から後輩からは大変(過度に)慕われて居た模様。


高校三年生の時、収入が安定しだした両親から大学進学を勧められ、本人としてはそのまま就職でも良いと思っていたところであったが、せっかくの勧めであることだしと何となく進学。以降大学院まで進むものの、これと言って研究成果を残しているわけでもない。


大学生の時、運命の出会い。というよりも、周りの女生徒が隠れてキャーキャー言っている関根先生がどんな人間か見てみたら、どうにも面白くて近寄ってみただけ。ファンクラブを設立したのはこの頃。


その後、物陰からこっそり様子を伺う日々が続くが、関根先生のあまりの駄目っぷりについつい世話を焼いてしまい、気が付いたらいい仲に。世話焼き体質の本領発揮である。


結婚してから家で過ごすのもあまりに暇になり、近所の野良猫に餌をやっているうちにいつの間にか数が増えてた。家を購入して引っ越した際に、ついてきた猫が今の「子供達」である。


実のところ天然な旦那さんが可愛くて仕方ない。毎晩食事の後で、なんやかんやとその日あったことを語る夫の姿が、彼女にはまるでがらくたを自慢げに持ってくる子供のように見えている。


容姿としては平凡。どちらかといえばかわいい系ではあるのだが、関根先生はどうやら彼女に対してだけ視力異常を起こしているらしく、絶世の美女に見えていたりいなかったり。


最初は単に良妻、というイメージしかなかったはずなのに、気が付いたらこんな事に・・・




坂井彩子(22)

大学生、バツ1


大変厳格な両親の元、厳しく躾けられ、幼少期を送る。両親は会社経営で裕福だったが、別に甘やかしてはもらえなかった。


中高とミッション系で、これまた厳しく躾けられる。学内で密かに開催される「お姉様と呼びたい人ランキング」で堂々の四年連続一位だったのだが、本人の知るよしもない。


本人はそのままフェ○スにでも進学するのかな、等と思っていたが、突然の結婚話はまさに晴天の霹靂。灰色の結婚生活が始まる。


結婚は人生の墓場である、とは彼女にとってまさに自分の為の言葉。とは言え、姑さんとのプチ嫁姑戦争はそれなりに楽しくやっていた模様。


猫が居なくなったことで離婚を決意、ってこれまた思いつきが突拍子もないところからスタートする。アパートを借りたり、カップ麺にお湯を注いで三分待ったり、近くのスーパーで安売りを買い込んだり、初めての体験の数々に本人はウキウキ、周囲の人間はハラハラ。


ペット禁止のアパートでタマキチ君をこっそり飼っていたので、洋子さんの提案はまさに渡りに船だった。


離婚も一人暮らしも両親には事後承諾。今まで大人しかった娘がどうしてこんな・・・とは父親の談。


学内ではまさに高嶺の花なのだが、本人はそんな事は気にせず、変わった人間を見かけると残らず声を掛け、ある種異様な集団を作っている。友人達といる彼女には、関根先生でなくとも正直声をかけづらい。


教育の成果か、貞操観念はガチガチ。とは言え、それも(普通の、とは言い難い)大学生活で徐々に解れて来ているらしい。


正直、ただ美人、ってだけで良かったのだけど、気まぐれでバツイチに。南無。




白衣の人(20)

大学生


本人は着るものに頓着しないだけなのだが、低血圧で朝髪を整える余裕も無い彼女には、「ZK(材料化学科)のマッドサイエンティスト」なんてあだ名がついている。


彩子さんとは入学初日からの付き合い。その時は別に白衣とかでは無かったのだけど、彩子さんの変人レーダーに漏れなく引っかかるあたり、何らかの電波を放射していたのだろうか。


出てこないけど名前はあります。


最初は彼女が「坂井彩子」さんで、その辺の勘違いがどうたら、という予定だったのだが、今考えてみるとそっちの方が面白そう。

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