第96話 育んで(ディーシア視点)
お待たせ致しましたー
*・*・*(ディーシア視点)
『うふふ……くすくす』
育んでいる、大事に育っている。
あの子の気持ち。
あの子の気持ちも。
大事に大事に……育っている。
私がチャロナのおかげで育ったように、リーシャの想いもきちんと育っている。
セシルへの想いが。
セシルからリーシャへの想いも。
ちゃんと、しっかり育ってきている。
『よかったわ。次の世代もきちんと育ってきていて』
異能を与えたのは祖父様の気まぐれだろうけど……私は愛の女神。
愛を育てて、宿らせて……実らせる。
まだ世界に何もないところから始めている、私の仕事。
フィーにはあんまり会えないけど……いいの。
今はいいの。フィーの気配はいつでも感じ取れるのだから。
『……愛は大事だよ、リーシャにセシル』
子どもだからと関係ない。
愛は芽生えてからが大事。
その愛を育み……芽吹かせてから、確かめ合うの。
あたしとフィーも、世界の管理が落ち着けば……もっともっと育めるのかな?
『……私も会いたいなぁ』
まだ向こうの時間で十年も経ってないから……意識体で会いに行くのも難しいかしら?
ちょっと試してみようかな?
術を意識して、モヤを生み……分裂体を作れば、全く同じ存在の出来上がり。意識も切り離して埋め込んだら……祖父様の虹の世界へと飛んで行かせたわ。
『……水鏡越しじゃない世界を見たいもの』
パンは我慢するから……それくらいいいよね?
次回は金曜日〜




