第83話 妥協しない材料たち
お待たせ致しましたー
卵は全部黄身と白身を別けるんじゃないけど。
パンやお菓子作りと同じように……砂糖たっぷりなのは、毎回驚いてしまうわ。でも、ちゃんと入れないとしっかり味がしないってお母様はおっしゃっていたわ。
だから、砂糖と卵を二種類入れたボウルはアウル君に任せた。やる気満々だったから、ミラクルに任せるよりいいかなって思って。
逆にミラクルは砂糖と牛乳たっぷり入れたお鍋をシェトラスと一緒に見てくれてた。
『さあさ。子どもにはキツい匂いでやんすよ?』
レイバルスが持ってきたのは、お酒の瓶。
今回のパンには、ラム酒ってお酒がたっぷり必要なんですって。だから、子どものあたしやサリー姉はちょっと離れたんだけど……鼻を押さえたくなるくらいすごい匂いがしたわ!?
「くっちゃー!?」
「……すごい匂いー!!」
『エスティ姐さんは、これをジュースのように飲めるでやんすよ?」
「「えぇえ?」」
エスメラルダがお酒好きなのは知ってたけど、そんなごくごく飲めるものかしら? 大人って、すごいわ……。
「リーシャ! これくらいで良いか?!」
アウル君が呼んだので、そっちに行けば……卵色が、少し白っぽくなってた。レシピには、『もったり』するのがポイントって書いてあったけど……泡立て器を持ち上げれば、すこーしとろんとしてたわ。
「んー、もうちょっと」
「あいわかった! うりゃあ!!」
元気いっぱいだなあ……ラスティを普段手伝っているから、力仕事は本当に大丈夫そうね?
とりあえず、レイバルスの手伝いも借りてラム酒を計ったけど……めちゃくちゃ匂いが強い!? これ、本当に美味しいパンになるのかしら? ウルクル様からのリクエストだけど……。
そうして、今度はアウル君から大丈夫と言ってもらえたボウルの中に、ラム酒を入れて馴染む程度にかき混ぜて。
ここに、サリー姉とふるっておいた少なめの粉二種類を入れて……また馴染む程度にかき混ぜた。
「お嬢様。こちらも大丈夫ですよ」
「……だと、思う」
牛乳の方も出来たみたいだけど、すっごく熱いから混ぜ合わせたりはシェトラスとレイバルスにお願いした。
そのあとに、目の細かいザルで二回濾して……生活魔法で冷まして。
次は、ままごと銀製器具のトランクからゼリーみたいな形の型を出したら……内側に、手袋をして柔らかくしたバターを塗りつける。全員で黙って作業したら……ここで、オーブンレンジに変換出来るミアの出番よ!!
次回は月曜日〜




