第81話 ウルクルの息子
お待たせ致しましたー
「ヤッホー! リーシャ!」
「サリー姉!!」
ウルクル様の御子、アウル君へのパン作りの日に。
ちょうど来れるって魔法鳥で連絡してくれたサリー姉が、元気いっぱいに厨房に来たの! 後ろには、相変わらずオドオドしてるミラクルも。
「こ……ちは」
「相変わらずね、ミラクル」
けど、魔法の訓練以外に、色々行動派になったってマックス様からお礼を言われたのよね? お菓子作りは前からしてたけど、パン作りも楽しいんだって。それは嬉しいわ。
「ね、ね! 今日は何作るの?」
「えっとね〜」
「たのもー!」
サリー姉に説明しようとしたら、元気な男の子の声が聞こえてきた。ミラクルじゃないのはすぐにわかるし、ちょっと不思議な話し方をするから誰だかすぐにわかる。
皆で振り向けば、裏口の通路から誰かが入ってきたのだ。
「アウル君!」
「息災だな、リーシャ!」
今日のメインゲスト? にもなる、ウルクル様の御子。
あたしとほとんど同い年の、半神半人の特殊な男の子。
お父さん似で、青い髪に元気いっぱいの笑顔で金色の瞳がキラキラしている。ミラクルとは違って、すっごくハキハキした性格の男の子。セシル兄ももちろん元気いっぱいだけど、しっかりしてるのよね? 今日は来れないから残念。
「もう来たの?」
「うむ! 母上から僕のために、と聞いてはおったが。せっかくだから、久方ぶりに共に作りたいと思ってな!」
「いいの?」
「人手が多い方がよかろう?」
「あたしもいいよー?」
「……ぼ、くも」
「ミラクルは相変わらずよの?」
人数が増えるのはいいことだから、早速作っていこう!!
今日作るパンはー!
「カヌレです!」
「「「……カヌレ??」」」
「甘くて美味しいパンなんだって」
「ほう! 甘いものか!」
ウルクル様と相談して決めたパンというより、お菓子に近いらしいけど……すっごく甘くて美味しいものならって決めたの!!
作り方も、パンと言うよりお菓子みたいなんだけど。
「はい、男の子二人!!」
「うむ?」
「……何?」
「このパンには卵をたくさん使うんだけど、生地をしっかり混ぜるの! 力仕事間違いなしだから覚悟して!」
「なるほど?」
「……頑張る」
まずは、卵を白身と黄身に分ける作業から!!
殻で分けるのが普通だけど、あたしには『ままごと銀製器具』があるから大丈夫!
ボウルの上に、専用の道具を置けば……卵の殻を気にせずに白身と黄身に分けられるの!! すっごく便利!!
次回は火曜日〜




