第8話 出来上がって
お待たせ致しましたー
レイバルスに、お父様達を呼んできてもらって……食堂に、サンドイッチを並べていたんだけど。
「あら! いい匂い!」
お母様がディオスを抱っこしながら、来てくださったわ!!
「お母様!!」
ディオスが抱っこされてるから、ぎゅっとはダメだけど。
結構近くまで行ったわ! お母様も怒らなかった。
「シェトラスさんから、特別なご飯があるって聞いたけど?」
「あのねあのね! あたし達でサンドイッチ作ったの!!」
「あら? シェトラスさんに食パン借りたの?」
「ううん!」
違うよ! って首を横に振ると……伯父様がひょこっと出てきたわ。
「チャロナ。この子とミアには異能が目覚めたんだぞ!」
「……え? お兄さん、ほんと?」
「俺が直に見たとも!」
「そーなの。お母様! レベルとか、ptとかのステータスも見えたの!!」
「……えぇ?」
驚いていたってことは……やっぱりお母様も同じみたい。
お母様の影からロティも出てきて……ミアにおいでおいでと手を振ったわ。
『にゅ! ミア、出来たでふか?』
『みにゅ! 母上、出来たでしゅよ! やっと、お役に立てたでしゅ!!』
『うにゅ!』
話し方が似た者同士だけど……可愛いからいいか?
二人とも精霊だから、綺麗で可愛いし。
「……ロティ? リーシャも『幸福の錬金術』なの?」
『奥しゃま、違うでしゅ! 『幸運の錬金術』でしゅよ!!』
「……そうなの?」
『道具への変身が、ロティとは違ってたでやんすよ』
レイバルスは全部見てたから、ちゃんと違うことを言ってくれたわ。
「そうですな。魔導具も、奥様のものとは全然違いました」
「あら、そうなんですね?」
お母様は、シェトラスの元部下さんだったらしいから……今もこんな話し方なのよね? お母様は、この国の王女様でもあるのに……不思議。
シュラ伯父様はもうすぐ王様になるけど、王子様にはあんまり見えないけどね?
「……それで作ったのが、このサンドイッチか?」
「お父様!」
お仕事が終わったのか、お父様も来てくださったわ!
お父様には、ダッシュしていけばすぐに抱っこしてくださったわ!!
「リーシャ。お前とミアで作ったのか?」
「サリー姉やミラクルも一緒よ!」
「ほう?」
「おじ様! シュラ様が、食パンを先につまみ食いしたんです!!」
「さ、サリー姉!」
「だって、ミラクル!」
「……………………ほぉ?」
あ、お父様怒った。
それが伯父様に向けられたのか……伯父様は逃げようとしてたけど、レイバルスに襟を掴まれていたし。
あたしは、お父様に下ろしてもらい。……ちょっとお母様の後ろに隠れたら。
「……だって美味しかったんだぞ!?」
「理由になるか!?」
って、おっきな音が聞こえるくらい……お父様が伯父様にゲンコツをお見舞いしたのよね?
いつものことだから、それはいいんだけど。
とにかく……お腹空いたから、早くサンドイッチ食べたい!!
次回はまた明日〜