第72話 クロワッサンの使い方
お待たせ致しましたー
クロワッサンのサンドイッチ!
あたし、すっごく大好き!
たまごサラダだけだったり、ハムだったり、カリカリにしたベーコンにもっちりしたチーズだったり!!
何を挟んでも美味しいのよね……クロワッサン。
そのままで食べても、サクサクふわふわでとっても美味しいのよね。だけど、チョコレートを挟んだのもすっごく美味しい!!
今日は、この生地でコロネってお菓子のパンを作るんだけど……どうするのかな?
ロティの『シーター』って魔導具で、うすーく伸ばしていくのは見ていて面白いんだけど。これをどうやったら、くるくる巻いて作るんだろう?
お母様は、伸ばした生地を一枚を作業台に乗せて……おっきな包丁を持ったの。
「お母様? 切っちゃうの?」
「そうよ。冷たいうちに切らないと、あとで形にしにくいのよ」
「べちゃべちゃ?」
「その通り」
まず、おっきな生地を半分に切って……粉を振って重ねて、端を三角に切って?
交互に三角? すっごい早く切ってっているわ!? お母様すっごい!!
「……相変わらず、凄いんだぞ」
伯父様が感心されるくらい、お母様はやっぱりすごいんだ!!
あたしもちょっとだけやってみたかったけれど、全然力にならないと思うの。やめておこうって決めた。
スパスパ切った生地は、お母様が銀製器具から出した綺麗な銀色の板の上に、一枚一枚剥がしてから並べていく。
変わった三角形の、これがどうやったらクロワッサンになるのかな?
それには、シェトラスが冷たくなる魔法をかけていたわ。
「こうすることで、巻きやすくなるのです」
「冷たい方がいいの?」
「そうよ、リーシャ。巻きやすくなるわ」
「へー?」
巻くってどうやるのかな?
上か下かどっちかわからないけれど……多分、広いとこから細いところに巻いていくのかな?
それと、あまってぐちゃぐちゃになった生地は、伯父様がぐいーって平たくして、ロティのシーターで綺麗に伸ばしていったわ。
あれをどうするのかな?
お母様は、途中で全部をクロワッサンにするんじゃなくて、リボンのように細長くしていったわ。
そこからは、あたしも一緒に作るからって、もう一度手を洗った。
「はい、次はこれを使うわ」
「……角?」
のように見える、不思議な銀色の道具。
昨日、お父様にも見ていただいた銀製器具(あたしのままごとの)にもあったけれど……これをどう使うんだろう?
でも、一個だけ思い出せたわ。
ウィンナーロールの時も、ウィンナーに生地をくるくる巻いていく方法。
あれかしら? と聞けば、お母様は『正解よ』と頷いてくださった。そして、生地を軽く引っ張って伸ばして……くるくると巻いていったの。
次回は水曜日〜




