表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/200

第64話 見守る(シェトラス視点)

お待たせ致しましたー






 *・*・*(シェトラス視点)








 いやはや、お嬢様は少し変わられましたな。


 私がライスバーガーのバンズを焼きながら、ちらっとお顔を見たが……とても笑顔でいらっしゃった。


 苦手なピーマンを、奥様直伝の焼肉のソースで炒めただけでも……つまみ食いをしたいほどの表情に。そのような表情を見たのは、いつぶりだろうか?


 坊っちゃまがお生まれになられてからは、気落ちが目立っていたのを……今ではまるで違う表情をされている。ミアちゃんが、契約精霊として覚醒され……お嬢様にも異能(ギフト)が神より与えられた。


 その日から、お嬢様が少しずつ変わられたのだ。良い意味で、日常に花が咲くような素晴らしいものへと。


 昔、奥様がまだ『チャロナちゃん』だった頃。旦那様や私達に美味しいパンなどを振る舞ってくださった……あの頃の笑顔と同じだ。


 お嬢様は、髪色以外は旦那様によく似たお顔立ちではあるけれど。



『かき揚げも出来たでやんすよー』



 レイバルス公も、精霊同士で婚姻だけでなく、お子を授かるとは思わなかったが……父親らしく、振る舞うことも出来ていた。本来、契約者であるマックス様のお側にいなければならないが……今は平和であるから大丈夫だそうで。


 マックス様も、冒険者を引退なされ……エイマーと結婚して子を成されたのだが……食い意地は相変わらずですからな。変わらぬ部分もあるのは、悪いことではないけれど。



「では、冷めてきたので……挟んでみますか」


「はーい」


『みゅ』



 しかし、今はお嬢様を優先せねば。


 奥様と同じようで、少し違う異能をお持ちでも……異世界の前世の記憶をお持ちではないのだ。だから、少しばかりでも奥様から伝授してくださった料理の作り方を、ご息女であるお嬢様にもお伝えせねば。


 この料理にも、神からのアナウンスは降りて来られるだろうが……私には一切聞こえてこないので見守るだけだ。



「挟み方は普通のハンバーガーと同じですが、力を入れてバンズを掴んではいけません。そう……そうです」



 まだまだお小さいのに、一生懸命に料理をされるお嬢様の姿には……やはり、奥様の姿が重なった。お顔立ちは少し違えど、そこはよく似ていらっしゃったのだった。



「シェトラス、これでいーい?」


「はい。大丈夫ですよ」



 出来上がった、焼肉とかき揚げのライスバーガー。


 あとはこれを紙で軽く包もうとした時に……お嬢様の瞳から、光が消えたように見えたのだ。



(……奥様と同じですな)



 少しずつ、レベルアップしたことで状態も似たことになっているのだろう。だが、すぐに光が戻り……お嬢様もすごく笑顔になられたのだった。

次回は日曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ