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第61話 ミアの炊飯器

お待たせ致しましたー

 まずは、ボウルにお米とお水を入れたんだけど、すぐにシェトラスは水を捨てたの。けど、お水はちょっと白っぽくにごっていたわ。



「単純に水に浸して炊くのではないのですよ。汚れを取り除いてから、水に浸して……そのあとに、ミア殿のライスクッカーに入れて火を通すのです」


「へぇ……」



 パンとは全然違うんだけれど、やる事がいっぱいあるのね? ミアにはもうライスクッカーになるように、シェトラスに言われたから変換(チェンジ)してもらっているの。


 中から、『おかま』って言う分厚いボウルみたいなのを出したんだけど……これにお水とお米を入れるのかしら?



「あまり、お米を傷つけないように優しく……この工程を『研ぐ』というのですが、かき混ぜては水を捨てるのを数回繰り返したら……水に浸けるのです」


「ライスクッカーを動かしたら、すぐに出来るの?」


「いえいえ。浸水……お米に水を吸ってもらう時間が必要なのですよ。そこで、お嬢様に『時間短縮(クイック)』をお願いしたいのです」


「わかったわ!」


「時間は……今が夏なので30分でお願いできますか?」


「? 季節で時間が変わるの?」


「奥様の受け売りですが、季節ごとによってお米が水を吸う具合が違うのです」


「ふーん?」



 お母様にまた聞きたいことが出来たわ。色々お料理のお勉強は必要だから、いい機会だと思うの。次の孤児院への差し入れはまだ決まっていないけれど、お母様が以前担当されてた時は……ひと月に一回くらいだったのですって。あとは、今ケイミーお姉さん達が頑張っているもの。


 だから、今日は今日であたしはしっかり練習しなくちゃ!


 水に浸けたお米に時間短縮(クイック)をかけてみたけど、見た目はほとんど変わらなかったの。ちょっとだけ、お米が透明になったように見えたくらい。



「ではでは。入れさせていただきますね?」



 シェトラスがおかまを、ミアのライスクッカーの中に入れていくと……フタがすぐに閉まって、ミアが少し揺れたの!



『みゅみゅみゅ!! 始まるでしゅぅう!』



 って言うと、湯気がもくもくし出して、あたし達は何度も咳をしてしまう。ミアだけは『みゅみゅみゅ!』と楽しそうにしているけど……これなに? なんなの??


 何がどうなっているの??



『大丈夫でやんすか、ミア!?』



 レイバルスがそう言うと、すぐにミアのライスクッカーの湯気が消えていったの。あたしも駆け寄ろうとしたけど、多分シェトラスに止められたのか大きな手で抱っこされた。



「お嬢様! 大変熱いので、危ないです!」


「……そうなの?」



 じゃあ、レイバルスは? とそっちを見てみたんだけど……手を思いっきり振って、魔法をかけているのか銀色の光が見えたの。



『あっちぃ!?』


『大丈夫でしゅか、父上〜?』



 レイバルスはちょっとやけどしたようだけど、ミアは大丈夫みたい。


 湯気が消えると、ライスクッカーの上に『出来上がり』って文字が見えたわ。



「……できたの?」



 あたしがシェトラスに下ろしてもらってから、ミアに聞いてみるとライスクッカーが強く揺れたわ。



『あい! 出来まちた!! 炊き立てのご飯でしゅ!!』



 そして、ぱかっとフタが開いたら……湯気と一緒にお米のいい匂いがしたわ!!

次回は金曜日〜

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