第60話 お米って?
お待たせ致しましたー
「ライスクッカーっていうのは、お米を簡単に炊くことが出来る道具よ」
フィッシュバーガーを食べて、ほとんどの皆が帰っていったあとに……あたしは、お母様にミアが変換出来るようになった道具について教えていただいたの。
お部屋で見せたんだけど……ホームベーカリーとは違うもっと黒くて大きな箱だったの。これで、お米が出来るの??
「お母様。お米ってどう作るの?」
「下準備に必要なのは洗うことだけれど、水と一緒に火を通すと美味しく出来るわ。リーシャ、おにぎりはわかるでしょう?」
「うん!」
手で持って食べる、ちょっとしょっぱくてでもちょっと甘くて美味しいご飯。中にはお魚を焼いたものとか、食べる時によって色々違う。あのお米が出来るのかしら?
「不思議かもしれないけれど、おにぎりの大事な部分を作れるのよ。パンみたいなのにも出来て、それは今日食べたバーガーの生地がわりにもなるわ」
「……ハンバーガーみたいに?」
「ライスバーガーって言うの」
ハンバーガーみたいな、パン? お料理?
少し難しくて、考えてもわからないけれど……お母様が嬉しそうに話すってことは、美味しいものなんだろう。作ってみたいけど、今日は本当はお休みの日だからこれ以上は作れない。
フィルドさんとセシル兄と一緒に作ったフィッシュバーガーは別だもん。
「お母様。明日作ってみたい」
「いいわね。シェトラスさんも作れるから、一度聞いてみて? お昼ご飯にちょうど良いと思うわ」
「挟むのって、パティがいいの?」
「そうね。ちょっと変わっているけど、ハンバーグやフライより……もっと合うものがあるわ」
「合うもの?」
それもシェトラスに聞いてみてって言われたから、翌日に聞いたんだけれど。シェトラスは、すぐにぽんっと手を打ったわ。
「そうですな。ライスバーガーには、普通の肉より最適な具材があります」
と言って、レイバルスと一緒に用意してくれたのは……野菜でにんじんはわかるけど、木の枝みたいな棒はなんだろう? 手に持ってみると、枝より軽かったわ。
「これなあに?」
「お嬢様、きんぴらはご存知でしょう?」
「うん。甘辛くて美味しいお野菜のおかずだよね?」
「その中にある食材なのです」
『かき揚げにして、ソースにかけるのも美味いでやんすよ』
「へー!」
『みにゅ!』
にんじん以外に、ちょっと茶色い棒があるあれが……これなんだ? シェトラスが教えてくれたけど、これはごぼうって言うんだって。菜園でラスティとかが育てているそうなの。
「では、まず。お米の準備をしましょう」
具材もだけど、メインのお米はあたしが作ったことがないからシェトラスに教わるんだけど。お米の方は、少し透明なちっちゃな種みたいなものが、ボウルに入っていたのよね? これを……水と一緒にどうやってミアのライスクッカーに入れるんだろう?
次回は火曜日〜




