第39話 大事な注意点
お待たせ致しましたー
わかんないことは、たっくさん出来たけど。
とりあえず、作ったパンの試食だわ!!
「「「美味しい!!」」」
コツを掴んで、自分達で作ったパン。
お母様には敵わないけど……ちゃんと美味しい!!
うまく出来たのね!!
今度はptが入らなかったけど……気になんないわ!
「はい。皆? うまく出来たけど……おば様から注意点が一個あるわ」
「「「注意点??」」」
『みゅ?』
お母様のニッコニコ笑顔だけど……ちょっぴり、怖いお説教に見えたのは気のせいじゃないかも。
でも、怒っているわけじゃないみたい?
「お母様、注意って?」
「コツを掴んだからって、自信を持ちすぎちゃダメってことよ?」
「え?」
「一回出来たからって、次が同じように出来るとはわからない。難しい言葉だと、『慢心は禁物』って言うの。自信は必ず、次パン作りをする時に失敗をしないってことにはならないわ」
「「「え〜……」」」
難しいお話だけど、『失敗するかも』には、あたし達はげんなりしちゃった。でもたしかに……たっくさん作ってたお母様と違って、あたし達はまだ始めたばかり。
何回も練習がいるのは、お母様達にもいっぱい言われたもの。仕方がないわ。
「ははは。お嬢様方、奥様のお言葉は本当ですよ? 私やレイバルス公にも、厳しくご指導いただきましたから」
「ふふ。今ではきちんと出来ていますよ?」
「ご指導いただけたからですよ」
『俺っちもでやんすー』
「……そうなんだ」
シェトラスのパンも美味しいけど……たっくさん練習したんだ?
じゃあ、あたしももっと頑張らなきゃ!!
「私も頑張る!!」
「……ぼ、僕も」
「魔法の講義とかはいいの?」
「……適度に」
「そっかー」
それに、ミア以外にも。
サリー姉やミラクルも居るんだもん!!
もっともっと頑張れるわ!!
「いい返事よ。とりあえず、時間は限られているけど……差し入れまで何回も練習ね?」
「「「はーい!!」」」
まだ、いつ差し入れする日かはシュラ伯父様から……お知らせはないけど。
決まったら、もっともっと……美味しいパンを作りたい!!
孤児院の子ども達にも喜んでもらいたいわ!!
「来たんだぞ、皆!!」
返事をしてたら、食堂にちょうど伯父様がいらっしゃったわ。
全員で迎えれば、エディト達も一緒だったの。
「やっほー!」
「此度は、通達のために……父上と参上した次第」
「「つうたつ?」」
あたしとサリー姉が首をこてんとすると。
エディトが持ってた巻き紙を広げて、あたし達に見えるようにしてくれたわ。
「「勅命である!!」」
伯父様は見守ってたけど、双子がおんなじくらいに声をそろえたの。
次回は火曜日〜




