第36話 母の異能
お待たせ致しましたー
あたしが美味しいと思ったのを……皆にも知ってもらいたい。
けど……それだけじゃダメ。
お母様が言ってたように、好き嫌いもだけど……まだ食べちゃいけないとかがあるから。
もっと……食べてもらいたい人達のことも考えなくちゃ!
そう決意すると……ちょうどお母様がちゅーぼーに入ってきたわ!
「ありがとうございます、シェトラスさん」
「ちょうど出来上がったところです」
シェトラスが出来上がったあんこを、お母様に見せると。
お母様はちょっとだけ食べて……レイバルスに何か取りに行くようにお願いして。
その後に……冷蔵庫から何かを出した?
「皆。ちょっと作りたいものがあるけど……食べれそうかしら?」
「なーに? お母様」
「バターかアイスで変わるけど……あんこを使った、ちょっとしたパンよ」
「おば様? まだ生地を作っていませんよ?」
「大丈夫よ、サリーちゃん。食パンを使った、簡単なものなの」
「「「おお」」」
ミラクルもお母様のパンは好きだから……ちょっとよだれ出てた。ビクビクより良いから、気にしないでおくけど。
「あったかいものだけど……皆どっちがいーい?」
「アイス!」
「……バター」
「アイス!!」
あたしとサリー姉がアイスって言ったから、アイスと一緒のに決まったわ!!
お母様はにっこり笑顔になられ、レイバルスが持ってきた食パンを……ちょっと厚めに切って。
影からロティを出したんだけど!?
「ロティ、変換!」
『変換!! 焼麺麭機!!』
お母様の合図で……ロティが、変身した!?
それは知っていたけど……ミアのとは違う、もっと大きな箱? に??
「これは、私の異能の一部なの」
「まだあるの?!」
「リーシャも、レベルが上がれば変わるかもしれないわ」
「うん!」
あたしとミアのレベルが上がれば。
お母様とロティのようになるのね!?
どんな風になるか楽しみだわ!!
お母様は、ロティの箱に……食パンを入れたんだけど、すぐに『チン』と音がして……焼けたトーストが出てきたわ!!
それを何回か繰り返して……こしあんを塗って、上にバニラのアイスを乗せた!?
「はい。あんことアイスのデザートトーストよ?」
「「「わぁ!?」」」
『みにゅ!?』
アイスはどんどん溶けていくけど。
それがキラキラ光っているように見えて!!
とっても美味しそう!?
さっすが、お母様だわ!!
「あったかいうちに召し上がれ?」
「「ここでいいの!?」」
「食堂で食べると、皆食べたがるからね?」
「「「わーい!!」」」
ミラクルも元気に声をあげるくらい、皆で喜び。
立ったままだけど……早く食べたくて。
アイスを落とさないように、気をつけて持ったわ!
次回は日曜日〜




