第35話 こしあんを知る
お待たせ致しましたー
『つぶあん』じゃなくて、『こしあん』って言うのを作るのに。
お母様はちょっとだけディオスを見に行ってるから……シェトラスとレイバルスがテキパキと作っていったわ。
途中、私が時間短縮を使うのをお願いされた時以外は、ずっと待っているだけ。あんこ作りって……こんなに待つ作り方なんだ?
「お嬢様にお手伝いいただいたので、普段の何倍も簡単に作れましたよ?」
「そうなの?」
スキル……ううん、異能って凄いのね!!
ミアを変身させるだけじゃなくて、お料理のいろんなとこに使えるんだ!!
だけど。
「あら? シェトラス、何するの??」
サリー姉が言う通り、シェトラスはわかんないことしてたわ。全部じゃないけど、ザルに茹でたあずきを入れて……水を入れたボウルに木ベラでゴシゴシしてくの!!
「違うあんこを作るためですよ?」
「「「違う??」」」
『もっとなめらかで舌触りの良いあんこを作るためでやんす』
「「「??」」」
ミラクルと一緒に考えても……わかんないや。
ゴシゴシしたものが水に全部入って……ザルに残ったのは、シェトラスは捨てたわ。その後に……白い大きな布とザルを使って、ぎゅーっと絞っていく!?
なになになにぃ!?
『ええ感じでやんすね』
レイバルスがぱっぱと、布を広げたら……あんこがあった!
けど……綺麗なあんこだわ。つぶつぶしたのが全然ない!!
美味しいのかしら?!
「お嬢様。味付けはこれからですので、少々お待ちを」
「「はーい」」
あたしだけじゃなくて、サリー姉も食べたがっていたようだったわ。でも、考えれば……お砂糖も何も入れてないお豆って美味しそうじゃなかったもん。
シェトラス達が仕上げてくれるまで待ってて。
出来上がったら……パンはさっき食べたから、『オシルコ』にしてくれた!!
甘くて優しい……いい匂い!!
三人でゆっくり飲むと。
「「「!?」」」
違う。
違う!!
お母様のオシルコもすっごく美味しいけど。
つぶつぶがない……あんこのオシルコ、すっごく美味しい!?
レイバルスが言ったように……なめらかで食べやすい!?
美味しい!!
それしか、言葉が出てこない!!?
『違うでっしゃろ?』
レイバルスの声がけに、あたし達は首を何回も縦に振った!!
「「「全然違う!!」」」
『みゅ!』
ミラクルもしっかりしゃべれるくらい……美味しいよ、こしあん!!
「奥様はこの違いを、考えていらっしゃったのですよ」
ニコニコ笑顔でシェトラスは言うけど……好き嫌いって、大事なんだ。
ただ美味しいだけじゃ……ダメなんだ。
あたしは、ちょっとだけ反省したわ。
次回は木曜日〜




