第34話 あんドーナツ絶品
お待たせ致しましたー
でもでも!!
ドーナツ美味しい!!
ちょっとカリッとしてて……中はふわふわ!!
ジャムたっぷりだけど……ふわふわのドーナツと一緒に食べると。
これだわ! とわかるくらい……美味しい!! いちごの後にブルーベリーも食べたけど、美味しいわ!!
「あらあら、リーシャ? ジャムでお口すごいわよ?」
お祖母様が気づいてくださって、ハンカチでふきふきしてくださったわ。ハンカチはジャムでべっとり。けど、お祖母様は気にせずににっこりだった。
「ありがとうございます、お祖母様!」
「ふふ。本当に美味しいわ。チャロナといい勝負ね?」
「そうよ、お母さん。私の娘だもの」
「ふふ。そうね?」
お母様とお祖母様って……そっくりなの。
あたしはお母様と一緒なのは、髪の色とかだから……お父様とそっくりの女の人ってどんなだろう? デュファンお祖父様と同じような感じかなあ?
次に手に持ったのは……カスタードクリーム。
黄色くちょこんと出ているのが可愛い。
おっきく、あーんと口を開けて食べたら!
ブワッて、クリームが出てきた!!
(あま〜い! 美味しい!!)
これ、お母様が得意なクリームパンと同じ味だわ!!
あとあと、シュークリーム!!
シェトラスがたまに作ってくれるから覚えていたの。
それがドーナツに?
孤児院の子供達も、きっと喜ぶわ!!
……で、最後にあんこなんだけど。
(……本当に、美味しいの?)
見た目は可愛いけど……美味しいのかな?
ちらっと、お母様達を見ると……『幸せ』って顔で食べてた!
じゃあ、美味しいんだ!!
これもすぐに食べたのよね!!
「……おいひい!」
『みゅん!!』
ジャムもクリームも美味しいんだけど!!
これ……もっと違う!!
スープのようなおしることも全然違う!!
甘いのは甘いんだけど……クリームより固いのに、ほくっとしてて、ドーナツのふんわりと食べると……止まんない!!
他よりもすぐに食べちゃった!!
「あんこはシェトラスさんお手製ね? けど、やっぱりあんドーナツは美味しいわ」
お母様にも気に入っていただけた!
でも……知っているパンだったわ。ジャムは昨日教わったけど、あんこも知ってたんだ。
さっすが、お母様!!
「お母様! あんこのドーナツ、差し入れに入れてもいいかな!?」
「そうね? けど、一個だけ問題があるの」
「問題?」
「このあんこを作る時に、豆の皮を入れるか入れないで好き嫌いが分かれるのよ」
「??」
よくわからないのは、あたしだけじゃなくてサリー姉もだけど。
あんこって……豆から出来てたっけ? と思い出すのが大変だった。
「私達は大丈夫でも……子供は特に食べ物の味わいを注意しなくちゃなの。カレーパンはそれも同じ」
「あ」
食べちゃいけないとか、そう言うのかな?
けど、お母様は首を横に振られた。
「リーシャにこの間言ったのとは違うわ。ただ、好きか嫌いかだけ」
「……すっごく美味しいのに?」
「うーん。シェトラスさん、こしあんをこの後仕込んでいただけますか?」
「お任せください」
作り比べ……をすることになったの。
どう違うのかなあ??
次回は月曜日〜




