第33話 祖父母の来訪
お待たせ致しましたー
「「ご無沙汰しております、陛下、妃殿下」」
あたしは抱きつきに行っちゃったけど、サリー姉とミラクルはきちんと貴族の子供として挨拶してたわ。
あたしも急いですると、お祖母様に頭を撫でていただけたわ。
「聞いたわよ、リーシャ? チャロナと似たような異能が使えるようになったんですって?」
「そうなの! お祖母様!!」
『みゅん!』
「ミアが変身するのかしら?」
「そうなの!! 今日もパン作ったの!!」
「ふふ。良いタイミングに来れましたね、アインズ様」
「そうだな?」
お祖父様達は、あたしやディオス。エディト達のお祖父様達だけど……まだ六十歳にもなっていないのよね?
だから……すっごくらぶらぶなの! お母様達もらぶらぶだーけーど!!
「あら、お母様方。いらっしゃいませ」
お母様達がいらっしゃったわ。
お祖父様はディオスを見てから……ダッシュでお母様の前に立ってベロベロばあってやってた。あれはお祖父様、あたしとかにもやってたのは覚えているわ。お祖父様なりの愛情表現……ちょっとだけ、行き過ぎているけど。
「今日はドーナツを作りました!!」
シェトラスとレイバルスが支度をしてくれたの……あたしは手を上げて、今日作ったものを発表したの!!
お祖父様とお祖母様は拍手してくださったわ!
「サリーやミラクルも一緒にか?」
「「はい」」
「まあ、えらいわ。エディ達はそう言うのダメだから」
そう。
エディトとマリーナはお料理がすっごく下手なの。伯父様の子供なのに……作ったら、焦げ焦げ以上に炭にしかならないのよね?
だから、簡単には誘えないの。
「陛下。お嬢様方がお作りになられたドーナツがこちらです」
シェトラスが給仕して……お祖父様の前に出した皿には四種類のドーナツ。
小さいから、お祖父様でもペロリと食べれそう。
「ほう? 可愛いらしい。チャロナとレシピは共有しているのか?」
「ええ、お父さん。ロティとミアは共有しているわ」
「そして……今ではお前の一番弟子のシェトラスも加わってか。それなら、味は問題なかろう」
「恐れ入ります」
シェトラスが一番のお弟子さん?
お母様のお師匠さんが、お城のアーネストじじ……宮廷料理人のフレイズじじがいるけど?
どう言うことかな??
「とりあえず、いただきましょう!」
お話もだけど、お母様が手をぱんぱんと叩いたから……簡単に神へのお祈りをして、子供には一個でも大きいドーナツを手で持った。
最初は……いちごのジャムから!!
【『ふわふわ揚げドーナツ』
・製造=各60pt
・食事=各15pt
次のレベルまで残り150pt
】
頭の中で、綺麗な声が聞こえてくる。
あとちょっと……あとちょっとで次のレベルに上がるみたい。
すごいわすごいわ!!
(……レベルって言えば、冒険者にもレベルがあるけど)
マックス様は、昔最年少で……SSクラスで伝説の冒険者だったらしいけど。
普段のあの女の人のような話し方しか知らないから……強いのかわかんないもの。息子のミラクルは気弱だし……けど、フィーガスおじ様の弟子だから強いとこもあるみたい。
あたしはどうなんだろう?
貴族の令嬢だけど……お料理はともかく、強くなきゃいけないかしら??
次回は金曜日〜




