第26話 さらに美味しく
お待たせ致しましたー
いい匂い……いい匂い!!
パンの甘くていい匂いもだけど。
マヨネーズも焦げる匂いも美味しいものだなんて。
伯父様……一応お母様のお兄様なのね?
と、ちょっとだけ見直したわ。
『みゅ、みゅ! みゅぅう!!』
で、ミアは匂いに我慢出来ないのか……みゅーみゅー言ってるわ。顔が輝いているもの。
「ミア〜? もうちょっとよ! あたしも我慢してるから!!」
『でしゅ!』
「うふふ〜。本当に素晴らしい香りですわ。伯父様も、たまにはお役に立ちますのね?」
「うぐぐ……ユイノ」
「うふふふ」
ユイノ姉のこれ……わざとじゃないから、伯父様も大ダメージを受けているのよね? お父様のレクター叔父様は、あたしのお父様に手加減しないらしいけど。
今は爵位継いでて、お屋敷に居ないから滅多に会えないの。
で、ウィンナーロールが出来上がったら!!
「「わああああ!!」」
ウィンナー、マヨネーズの焼けた匂いと。
パンの香ばしい匂いで。
すぐに、食べたいと思っちゃうわ!!
でも、今回もやけどしちゃうからと……シェトラスに言われたから、ちょっと我慢。
伯父様にも、シェトラスが注意してから……今度は焼いて、冷却で冷ました『コッペパン』を使ってホットドッグを作る!!
「切り込みは、手に怪我をしてたはいけないので……私とレイバルス公が」
『でやんす』
その間、あたし達は……レタスを手で細かくちぎるんだって。
長いウィンナーだけでも美味しいけど……お野菜もなくちゃだからって。お母様も……お野菜は大事ってよく言われてるもの。それもそうだわ。
「切り込みに、少しレタスを入れ。焼いたウィンナーを挟み」
これに、ケチャップとかをかけたら出来上がりでもあるらしい。
でも、もうひと工夫よ!
チーズ乗せて。
炙りで溶かして。
そこにケチャップとマスタード!!
ロティがミアに共有したレシピにも書いてあったの!!
「出来た!」
『みゅ!』
「食べよ食べよ!!」
『奥様達呼んでくるでやんすよー』
「はーい!」
お母様達にも、是非食べて……これを差し入れの候補にしていいか聞かなくちゃだもんね!!
「おーじーさーまー?」
あたしがウキウキしてたら……ユイノ姉が、シュラ伯父様を引っ張ってた。
目の前にはウィンナーロール。
つまり、つまみ食いをしようとしてたのを止めてたのだ。
だから……あたしは、伯父様の頭をグーパンで叩いた!!
「いったいんだぞおおおおおお!?」
「自業自得ですわ」
「ダメでしょ!?」
一緒に作ってくれても、抜け駆けはダメなんだから!!
次回は金曜日〜




