第18話 ちぎりパン④
お待たせ致しましたー
面白かったけど、お片付けしなくちゃだから……落ち着いたおじ様にも手伝ってもらって。
真ん中に置いてあるちぎりパンを、おじ様はじーっと見てたわ。
「……ほぉ。ちゃんと出来てんだな?」
「シェトラス達にも、たっくさん手伝ってもらったの!」
あたしだけの手柄ではないわ!
「そうか。お前さんの母さんみたいに、ptとか色々あんのか?」
「うん。まだ食べてないから、それのはもらってないよ」
「……これくらいだと、そんなには無さそうだが」
『神の好みによりやすから』
異能って、神様からの贈り物ってお母様から聞いたから……食べたいパンで違ってくるのかな?
まだ二回目だから、あたしはよくわかっていないけど。
「中身はなんもないのか?」
「うん! バターとかジャムで食べるつもり!」
「ほぉ。……ミルクと砂糖たっぷりの紅茶が合うぞ」
「「ほんと!?」」
「すぐにご用意しますね」
『手伝うでやんす』
お父様とかは、真っ黒でにがーいコーヒーを飲むけど。
あたしとかはまだ子どもだから……あまーい紅茶が大好き。
ミルクとお砂糖たっぷり?
絶対、美味しいはずだわ!!
シェトラスが持ってきてくれたら、今回も簡単だけど……神へのお祈りをしたわ。
「「いただきまーす!!」」
サリー姉と元気よく言ってから、シェトラスにお皿を持ってきてもらい……あたしとサリー姉は『せーの』でパンをひとつずつ持った。
「「わぁ!!」」
ちゃんとちぎれた!!
中身ふわふわ!!
いい匂い!!
二個くらいちぎったら、ミラクルやおじ様達もちぎって。
それぞれ……近くにあるバターとジャムをたっぷり塗って!!
「「「「ん!?」」」」
口に入れたら!
ちょっとカリッとしてるけど……ふわふわで美味しくて!!
バターとジャムが合う!!
もぐもぐが止まらないわ!!
【『お手軽ちぎりパン』
・製造=100pt
・食事=30pt
ナビシステムへのレシピを登録しました
次のレベルまで、350pt
】
また、ちょっとふわーってなったけど。
ちょっとよくわかんないことを、言われたわ。
あたしはおじ様に聞くことにした。
「おじ様」
「あ?」
「おじ様はお母様の異能って、知ってるの?」
「だいたいはな?」
「ナビシステムってなーに?」
それを聞くと、おじ様はちょっと考えてたけど……すぐに、パンをもぐもぐしているミアを見たわ。
「……ミアはロティの子どもだろ?」
『俺っちのでもあるでやんすよ』
「今は関係ねぇ」
『酷い!!』
レイバルスはほっといて。
「ロティの子どもだから?」
「普通の精霊じゃなかったからなあ? 受け継いでいるかもしんねー。色々と」
『みゅ?』
ミアはちょうどパンをごっくんしていたわ。
次回はまた明日〜




