第148話 パーティーまでのそれぞれ②(エディト視点)
お待たせ致しましたー
*・*・*(エディト視点)
おじい様が壊れた。
まあ、無理ないと思う。
僕だってびっくりしたんだから!!
「うぉおおお!!」
セシル兄たちが転移で来ちゃっても、大号泣が止まらないんだからなあ?
フィーガスの小父上もぽっかーんとしちゃってるから、僕が説明するしかないか。
「セシル兄、ちょっとちょっと」
「う、うん?」
僕がちょいちょいと服をひっぱれば、セシル兄は我に返ってくれたんだ。僕がこっちに来てとみんなのところから離れて話をしようとすると、マリーもいっしょに来た。
「大変なんだぞ。セシル兄」
「大変なのはわかっているけど、陛下どうしたの?」
「大事なのだ。私たちにとっても」
「おおごと?」
「僕たちの……叔父上か叔母上が出来るかもしれないんだ」
「は?」
僕たちだって、まだびっくりしてるんだからね!!
だって、あり得ないでしょ普通!!?
おばあ様が懐妊するだなんて!!!!
「え、え?? つまり、王妃様に御子が出来たってこと??」
「「うん」」
「えぇえ?!」
ほんと、びっくりだよね!!
さっき知ったんだもん。おばあ様が最近お加減がよろしくないってことで、医師から診断を受けたところ……懐妊だと。
これでおじい様が喜ばないわけないもんね!!
「ちょっ、陛下!? 理由話してくださいよ!!」
「これが……これが、喜ばずにいられようか!!」
「は? それ喜んでいるんですか!?」
「聞け、フィーガス!! 我が妃に新たな命が宿ったのだ!!」
「へ? アクシア様が懐妊!?」
「そうなんだぞ、フィー!!」
フィー小父上にも知られたので、父上が喜びの魔法を披露していた。まあ、父上の新しい弟妹が出来るかもだしね。ただ、年の差が異常だけど!!
おばあ様は、実は蘇りされた存在だから……僕たちが生まれる数年前にはセルディアスにいらっしゃらなかった。
それだから、今懐妊出来たって理由にもなるけど……おじい様の溺愛が凄い。
今のお歳でも、おばあ様を寵愛されているんだから。僕も、ユイノのことをそこまで愛し続けられるかな? ううん、しなくちゃ。
側室を娶る気はさらさらないから、僕の生涯の妻はユイノだけだもん!
「うふふ。この歳でまた子どもが出来るだなんて思わなかったわ」
おばあ様は叔母上そっくりの可愛らしい微笑みを、浮かべていらっしゃる。
叔母上もまだだいぶ若いけど……最近ディオスを産んだばかりだから、次は……ないと言い切れないなあ。
叔父上も、叔母上のことはとても愛していらっしゃるから、無いとは言い切れない。
父上も母上大好きだから、僕らの弟妹の兆しもありそうだなあ?
ただ、年下の叔父上か叔母上が出来た今は色々複雑!
喜ばしいんだけど、色々複雑!!
次回は日曜日〜




